館山駅前のMONというパスタandカレーの店にて一休さん（商品名）を食いながら仲間と待ち合わせ。一同集合して別荘に向かう。着くや否やなぜかオーディオセットの構築。マランツの（型番忘れた）CDプレイヤーに往年のヤマハCA1000IIIというアンプ、それに私のFE103バックロードといった構成。早速持参したソニー・ロリンズのCDをかける。この最初の一声で一同ど肝を抜かれる。室内楽からヒット曲までいろんなジャンルの音楽が次々にかけられ、ぐいぐい引き込まれていく。わずか10cm口径のスピーカーから30cm3Wayクラスをも上回るであろう想像を絶する低音と大音量。しかも、奏者が目前に実在しているかのようなリアルな表現。ショボくてダメとの評価のヤマハCA1000IIIも見違えるようにバックロードスピーカーを駆動しております。本来撮影会であったはずの本ツアーもオーディオがメインになり撮影はそえものになってしまいました。この別荘は2階建て4LDKの豪邸。コンクリート造りでしかも丘の頂上に位置しているため遮音は完璧。誰にも迷惑をかけることなく毎日夜中の2時頃まで聴きまくっていました。まさかオーディオがメインになるとは思っていなかったので持参したCDはすぐにすべて聴いてしまい、館山ジャスコ内のレコード店にソフトを買いにまで行く事態になりました。
食事は今回はすべて自炊。朝起きてメシ食って撮影（保田の水仙等）に出かけ、お昼過ぎに別荘へ戻りひと休み。そして館山ジャスコに食材の買い出しに行って、海岸にて夕焼け撮影して戻る。といった生活が毎日続きました。日によって帰る人あり、来る人ありでメンバーも少し入れ代わりました。本ツアーでのバックロードの洗礼は制作者の私も驚いていました。
洗礼を受けたうち、2人から『私にもバックロードスピーカーを製作してください。』と依頼がきました。私は待ってましたとばかりに軽い腰を上げて引き受けました。それは製作の依頼にかこつけていろいろ実験してみたかったこともあります。2件製作が決まったので1つ目はFE108Σを使ってみたかったことと、使い勝手のいい形、サイズにしたいがため、ロード1.5m程度で実用的な低音が出るか？。これは結果的には大成功であり、自分用にもう一組作ることにもなりました。（たぶんFE108Σが実用になる最小サイズと思う）。対してもう1件は『コストを徹底的に抑えて最高の音を』といったとんでもない注文がついてきたのでFE108Σ使用はボツ。安価なFE103を使い、板は3×6尺1枚ですまそうと設計。先の1件とはもちろん別設計でロード1.5mで完成。ロードが短い分、富浦でのバックロードと比較すると少し低音再生能力は落ちるよう。ちょっとピーク性の低音が気になりました。
両機種とも私の家で試聴会をして引き渡しとなりました。